有難う
生まれてきてくれて
有難う
優しく微笑んでくれて
有難う
私に手を差し伸べてくれて
有難う
こんな私を好きだといってくれて
でもね
ハウル・・
私は意地悪だから
私は天邪鬼だから
私はへそ曲がりだから
そんな言葉
思ってても口に出来ないの
御免ね
でも
好きよ
心の中で何千回も繰り返すその言葉・・
「 、好きだよ。」
そういって微笑んでくれる私に
「有難う、私もよ。」
私はどれほど感謝しているのか伝えられない
「 はいつも、僕にはその言葉を言ってくれないんだね。」
ハウルは苦笑した。
ごめんなさい
どうしてかしらね?
喉まで出てくるのに
その言葉は
口のあたりまで来ると消えてしまうの
「御免ね、ハウル」
謝ると君は抱きしめてくれるね
「そんな顔させたいんじゃないんだ。」
と・・。
好きよ
好きよ
そんな言葉じゃ言い表せないくらい
狂ってしまうくらい貴方が好きなの
「ねぇハウル。」
「なんだい?」
「どうしてそんなに貴方は優しいの?」
「 と一緒にいるからだよ。」
甘い台詞を吐く貴方も
「馬鹿・・。」
「本当だよ? が傍に居るからこそ優しく慣れるんだ。
それにこの優しさは 限定だからね?」
そういっておどける貴方も
本当に好き
「さて、お姫様。」
「?」
「午後の紅茶のタイムも終わったことですし、お散歩でもいかがですか?」
「そうね、でも今の体じゃ少し重たいかもしれないわ。」
「 一人の体じゃないからね。」
おなかの中には、もう一人の命が宿っている
「ええ。」
「でも・・」
ふわりと体が浮いた。
「空中散歩なら 大丈夫だろう?」
そうやって、空を背にして笑うハウルは
いつもよりとても綺麗だった。
「そうね。」
私は笑う
有難う
生まれてきてくれて
有難う
微笑んでくれて
有難う
私に手を差し伸べてくれて
有難う
こんな私を好きだといってくれて
有難う
私を幸せにしてくれて・・
「ハウル・・」
「なんだい?」
「愛してるわ。」
ハウルは驚いた顔をした。
「どうしたんだい ?珍しいね。
君が僕にそんな言葉を囁くなんて。」
「・・たまにはいいかなって。」
ハウルは微笑むと 私の瞼へとキスを落とした。
「僕も愛してるよ、 。」
もう少しで生まれてくる
女の子か男の子かわからないけど・・
私達の子供が生まれたら
ハウルには出来ない内緒話を沢山したいと思う。
貴方のお父さんはとても素敵な人なのよって
ハウルにはいえないから。
「 ?」
一人で笑っている私を不思議に思ったのか ハウルに声をかけられる。
「好きよ、ハウル。」
「・・やっぱり今日の は積極的だね。」
「いつもは言わないからね。」
「そうだね、それに特別な日だから。」
私達が出会って2年目
子供ももう直ぐ生まれるだろう・・
「愛してるわ。」
好きなんて言葉じゃ言い表せないから
もっと重い言葉で
大きな言葉で
貴方に届くよう
今日だけは・・ 愛の言葉を囁くわ。
そして私達は
どちらからというわけでもなく 口付けを交わした
END
燐さん、2周年おめでとうございます。
フリーというお言葉に甘えて頂いて参りました、ハウル夢。
素敵です・・・v ハウル格好いいです。
どうも有難う御座いました!!